じぶん書店

一巻読破のじぶん書店

リメインバッド

    1巻

  • 中川貴賀
  • コミック
  • 540コイン
  • 都下で発生した奇妙な連続殺人事件。被害者の一人は、検挙率トップクラスのエリート刑事の奥さんだった。警視庁の管理官は異例の差配として当のエリート刑事・渡慎治を捜査に加えるが、捜査は行き詰まる。そこで管轄の警察署から呼ばれたのは「部下殺し」と呼ばれ、同僚からも忌み嫌われている巡査部長・土生旺輔。彼の捜査は執拗を極め、陰湿だが的確だ。

見事なツイストをかけてくる、連続殺人犯探しの物語。

悪徳警官か昔ながらの刑事ものかと 思わせて見事なツイストをかけてくる、 連続殺人犯探しの物語。正直反則技だが、 この構成は見事。絶品。 癖のある刑事の話に見えるがこれはミスディレクション。 それが上手く効いている。事件は捜査一課の妻も 被害者となっており、しかし異例なことに関係者ながら 夫は捜査に加わっていた。彼が真犯人を見つけることを マスコミも期待している。そんな状態でなぜ主人公は 捜査に呼ばれたのか。主人公は何かを知っているのか。 そう思いながら読みすすめると、主人公と同調して 動く者がおり、事件の真相を暴いていく。その暴き方が 巧い。前編で作った話を中編で覆し、後編でさらなる ツイストをかける。後編のツイストはさすがに 無理のある展開なので犯人探しの推理もの同様、 序盤の描写に隠蔽とフェイクがあるわけなのだが、 そうした仕掛けに目が行かないような構成となっている。 主人公を所轄から捜査一課に異動する刑事としており、 彼がミッシング・ピースを探し、埋め、説明する 役割を担うことで話が巧妙に構築されている。 単行本一巻で緊張感のある話に仕上がった。 この構成は見事の一言。